ホーム>“レーザ溶着”って何?のおはなし その2
カテゴリー: CAFETERIA OF LASER WELDING
投稿日/2010/06/17 20:08 投稿者:Orient black
2.の場合 一般的には冶具など固定させる事や圧力をかける事で接合部材同士の接合面を密着させます。成形時の面精度が重要です。引け、反りなどがありますと隙間(ギャップ)となります。
3.の場合 異なる種類のプラスチック部材同士を接合する場合 樹脂同士の相性があります。確認する手段としてプラスチック部材をオーブンなどで温めて接合する部材は相性が良い部材と言えますのでレーザ溶着が可能です。
4.の場合 レーザ照射エネルギーを弱めることで対処出来ますが、それでも不具合が起こる場合は吸収色素材料の選定が必要です。
5.の場合 使用部材やプラスチック成形材料が既に着色されいる場合、レーザ透過性をもたない色材(顔料)では溶着に支障をきたしますので、オリヱント化学工業株式会社へ問い合わせ下さい。また、酸化チタンなど白色の着色剤の場合 レーザビームを反射してしまいますのでレーザ透過白色組成物を新たに開発する必要性があります。本件もオリヱント化学工業株式会社へ問い合わせ下さい。
6.の場合 プラスチック部品に異物(特に炭化物)の混入が考えられます。部品を成形する際は、白色部品や、透明部品を想定した成形機の洗浄が必要です。
これらのレーザ溶着における不具合について、BBS内で質問されるとこのBBS内の閲覧者より返答が得られると思います。次回は、レーザ溶着用樹脂組成物について書き込み予定です。
コメント一覧
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投稿日/2010/07/22 09:04 投稿者:zephyr
“溶着したい部材の間に隙間があるとレーザ溶着できない”ということは数年前から良く言われていることです。しかも具体的な数字まで(100μm以下)提案されています。確かに、上記の数字を守れば、容易に溶着できることになると思いますが、これはあくまでも治具や照射方法に全く工夫がない場合の話です。レーザ溶着はバリが出ないといわれますが、照射方法やワークの形状によっては全点同時照射でなくとも若干のバリを出すことができます。すなわち、レーザをスキャンする方法(一般的に使われている方法)でも若干は沈むのです。照射方法や治具を工夫してみることもお忘れなく。
また、ギャップの存在や、それが埋まったかどうかなどは加工点の温度を計測することにより判定ができるようです。技術情報協会から出版されている“レーザー樹脂溶着技術ノウハウ集”に載っていました。